man/ja/useradd.8

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   2 .\" Copyright 1991 - 1994, Julianne Frances Haugh
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  28 .\"
  29 .\" Japanese Version Copyright (c) 1996 HANATAKA Shinya
  30 .\"         all rights reserved.
  31 .\" Translated Wed Nov 20 17:42:39 JST 1996
  32 .\"         by HANATAKA Shinya
  33 .\" Updated Mon Mar  5 JST 2002 by Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
  34 .\" Modified Sun 22 Sep 2002 by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
  35 .\"
  36 .\"WORD:        initial group           主グループ
  37 .\"WORD:        supplementary group     補助グループ
  38 .\"
  39 .TH USERADD 8
  40 .SH 名前
  41 useradd \- 新規ユーザの作成・新規ユーザのデフォルト情報の更新
  42 .SH 書式
  43 .TP 8
  44 \fBuseradd\fR [\fB\-c\fR \fIcomment\fR] [\fB\-d\fR \fIhome_dir\fR]
  45 .br
  46 [\fB\-e\fR \fIexpire_date\fR] [\fB\-f\fR \fIinactive_time\fR]
  47 .br
  48 [\fB\-g\fR \fIinitial_group\fR] [\fB\-G\fR \fIgroup\fR[,...]]
  49 .br
  50 [\fB\-m\fR [\fB\-k\fR \fIskeleton_dir\fR]] [\fB\-o\fR] [\fB\-p\fR \fIpasswd\fR]
  51 .br
  52 [\fB\-s\fR \fIshell\fR] [\fB\-u\fR \fIuid\fR] \fIlogin\fR
  53 .TP 8
  54 \fBuseradd\fR \fB\-D\fR [\fB\-g\fR \fIdefault_group\fR] [\fB\-b\fR \fIdefault_home\fR]
  55 .br
  56 [\fB\-e\fR \fIdefault_expire_date\fR] [\fB\-f\fR \fIdefault_inactive\fR]
  57 .br
  58 [\fB\-s\fR \fIdefault_shell\fR]
  59 .SH 説明
  60 .SS 新規ユーザの作成
  61 \fB\-D\fR オプションなしで実行された場合、
  62 \fBuseradd\fR コマンドは
  63 コマンドラインの値とデフォルトの設定値をもとに
  64 新規ユーザのアカウントを作成する。
  65 コマンドラインオプションに応じて、
  66 新規ユーザのアカウントが必要なシステムファイルに追加され、
  67 ホームディレクトリが作成され、
  68 設定ファイルがコピーされる。
  69 \fBuseradd\fR コマンドのオプションは次の通り。
  70 .IP "\fB\-c\fR \fIcomment\fR"
  71 パスワードファイルに追加する新規ユーザのコメントフィールド。
  72 .IP "\fB\-d\fR \fIhome_dir\fR"
  73 新規ユーザのログインディレクトリを \fIhome_dir\fR にする。
  74 デフォルトでは \fIlogin\fR を
  75 \fIdefault_home\fR に付け加えたものがログインディレクトリとなる。
  76 .IP "\fB\-e\fR \fIexpire_date\fR"
  77 ユーザアカウントが使用不能になる日付。
  78 日付は \fIYYYY\-MM\-DD\fR という書式で指定する。
  79 .IP "\fB\-f\fR \fIinactive_days\fR"
  80 パスワードの使用期限が切れてからアカウントが永久に使用不能になるまでの日数。
  81 0 にすると、
  82 パスワードの期限が切れると同時にこのアカウントは使用不能になる。
  83 \-1 にするとこの機能が無効になる。デフォルト値は \-1。
  84 .IP "\fB\-g\fR \fIinitial_group\fR"
  85 ユーザの属する主グループのグループ名または ID。
  86 グループ名はすでに存在していなければならない。
  87 グループ ID は既存のグループに対応するものでなければならない。
  88 デフォルトのグループ ID は 1 か、
  89 または \fI/etc/default/useradd\fR
  90 で指定されているものがあればそれに従う。
  91 .IP "\fB\-G\fR \fIgroup,[...]\fR"
  92 ユーザの属する補助グループ (supplementary groups) のリスト。
  93 グループはコンマで区切り、間に空白を入れてはならない。
  94 指定できるグループには \fB\-g\fR オプションと同様の制限がある。
  95 デフォルトでは、ユーザは主グループのみに属する。
  96 .IP \fB\-m\fR
  97 ホームディレクトリが存在しない場合には、ホームディレクトリを作成する。
  98 \fB\-k\fR オプションを同時に指定すると \fIskeleton_dir\fR 以下のファイルが、
  99 指定しないと \fI/etc/skel\fR 以下のファイルが、
 100 ホームディレクトリにコピーされる。
 101 ホームディレクトリには、
 102 \fIskeleton_dir\fR または \fI/etc/skel\fR
 103 に含まれるすべてのディレクトリも作成される。
 104 \fB\-k\fR オプションは、
 105 \fB\-m\fR オプションとともに使われる場合のみ有効である。
 106 デフォルトでは、ホームディレクトリを作らず、ファイルのコピーもしない。
 107 .IP "\fB\-o\fR"
 108 重複した (固有でない) UID でユーザを作成できるようにする。
 109 .IP "\fB\-p\fR \fIpasswd\fR"
 110 \fBcrypt\fR(3) の返り値である暗号化パスワード。
 111 デフォルトでは、アカウントは使えない状態となる。
 112 .IP "\fB\-s\fR \fIshell\fR"
 113 ユーザのログインシェルの名前。
 114 デフォルトではこのフィールドは空白となり、
 115 システムがデフォルトのログインシェルを選ぶ。
 116 .IP "\fB\-u\fR \fIuid\fR"
 117 ユーザの ID 番号。
 118 この値は、\fB\-o\fR オプションを用いる場合を除き、他と重複してはならない。
 119 また非負値でなくてはならない。
 120 デフォルトでは、 999 および他のあらゆる既存ユーザの ID よりも大きい、
 121 最小の数値となる。
 122 0 から 999 までの値は、
 123 通常システム用のアカウントに予約されている。
 124 .SS デフォルト値の変更
 125 \fB\-D\fR オプションを指定すると、
 126 \fBuseradd\fR は現在のデフォルト値を表示するか、
 127 またはオプションで与えられた値に応じてデフォルト値を変更する。
 128 使用可能なオプションは次の通り。
 129 .IP "\fB\-b\fR \fIdefault_home\fR"
 130 新規ユーザのホームディレクトリのパスのプレフィックス。
 131 新規ユーザアカウントの作成時に \fB\-d\fI オプションが指定されないと、
 132 \fIdefault_home\fR の後にユーザ名を付け加えたものが
 133 新規ディレクトリ名として使われる。
 134 .IP "\fB\-e\fR \fIdefault_expire_date\fR"
 135 ユーザアカウントが使用不能となる日付。
 136 .IP "\fB\-f\fR \fIdefault_inactive\fR"
 137 パスワードの使用期限が切れてからアカウントが使用不能となるまでの日数。
 138 .IP "\fB\-g\fR \fIdefault_group\fR"
 139 新規ユーザの属する主グループのグループ名またはグループ ID。
 140 グループ名はすでに存在するものでなければならない。
 141 グループ ID は既存のグループに対応するものでなければならない。
 142 .IP "\fB\-s\fR \fIdefault_shell\fR"
 143 新規ユーザのログインシェル。
 144 指定されたプログラムは、
 145 今後作られるすべての新規ユーザアカウントに適用される。
 146 .PP
 147 オプションを指定しないと、
 148 \fBuseradd\fR は現在のデフォルト値を表示する。
 149 .SH 注意
 150 \fI/etc/skel\fR ディレクトリにデフォルトのユーザファイルを置くのは
 151 システム管理者の行うべき作業である。
 152 .SH 警告
 153 NIS のグループにユーザを加えてはならない。
 154 これは必ず NIS サーバ上で行うこと。
 155 .SH ファイル
 156 \fI/etc/passwd\fR \- ユーザアカウント情報
 157 .br
 158 \fI/etc/shadow\fR \- 安全なユーザアカウント情報
 159 .br
 160 \fI/etc/group\fR \ \- グループ情報
 161 .br
 162 \fI/etc/default/useradd\fR \- デフォルト情報
 163 .br
 164 \fI/etc/skel/\fR \ \- ファイルの雛形が置かれるディレクトリ
 165 .SH 関連項目
 166 .BR chfn (1),
 167 .BR chsh (1),
 168 .BR passwd (1),
 169 .BR crypt (3),
 170 .BR groupadd (8),
 171 .BR groupdel (8),
 172 .BR groupmod (8),
 173 .BR userdel (8),
 174 .BR usermod (8)
 175 .SH 著者
 176 Julianne Frances Haugh (jockgrrl@ix.netcom.com)